新築住宅には、「注文住宅」と「建売住宅」の2種類があります。今回の記事では、注文住宅と建売住宅の違いや相場の目安、それぞれのメリット・デメリットについてご説明します。住宅購入を検討中の方や、どのような家を建てたいかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
注文住宅と建売住宅(分譲住宅)の違い
注文住宅とは
家を建てる建築主が注文して建てる新築住宅を指します。家の建築主は、「施主」と呼ばれます。基本的には「こんな家に住みたい」と施主がイメージし、ハウスメーカーや工務店などの住宅建築会社はそれに沿って住宅の設計、建築をします。建物の造りから設備、間取りなど、施主の希望に可能な限り見合った建て方ができる点が大きな特徴です。
建売住宅とは
土地と建物がセットで販売されていて、あらかじめ構造や間取りなどの仕様が決まっている住宅が「建売住宅(分譲住宅)」です。購入者はその家が出来上がってから、あるいは出来上がるのを待って購入します。基本的には分譲住宅の販売会社によってあらかじめ仕様が決められ、建築されたものを購入するため、購入者は「出来合い」の状態で家を買うことになります。
注文住宅と建売住宅、どっちが多い?
全国で1年間に建てられた新築住宅のうち、長屋・共同住宅を除く注文住宅と建売住宅の数と比率は以下のようになっています。
全国
【持家一戸建(注文住宅)】 | 280,605戸 |
【分譲住宅一戸建(建売住宅)】 | 142,393戸 |
全国統計においては、注文住宅が建売住宅の約2倍というデータになっています。しかし、首都圏になると建売住宅の数が多くなる傾向にある点が大きな特色です。
東京都
【持家一戸建(注文住宅)】 | 14,660戸 |
【分譲住宅一戸建(建売住宅)】 | 19,512戸 |
神奈川県
【持家一戸建(注文住宅)】 | 13,506戸 |
【分譲住宅一戸建(建売住宅)】 | 16,296戸 |
それぞれの床面積についてもご紹介します。
全国
【持家一戸建(注文住宅)】 | 戸あたりの平均床面積約120m2 |
【分譲住宅一戸建(建売住宅)】 | 戸あたりの平均床面積約103m2 |
東京都
【持家一戸建(注文住宅)】 | 戸あたりの平均床面積約115.5m2 |
【分譲住宅一戸建(建売住宅)】 | 戸あたりの平均床面積約94.8m2 |
上記のように、首都圏では建売住宅の面積が小さい傾向にあります。
データ引用元:国土交通省「建築着工統計調査報告」平成30年計
注文住宅・建売住宅の相場
国土交通省の平成30年度住宅市場動向調査によると、住宅建築資金と土地購入資金をあわせた注文住宅の購入資金の総額は、全国平均で 3,971 万円。また、分譲戸建住宅(建売住宅)の購入資金は、三大都市圏での調査の平均で 3,933 万円になっています。
不動産の価格は地域によって大きく変わりますので、注文住宅と建売住宅、それぞれを建てる際にかかる費用相場を他の調査でも見てみましょう。
【注文住宅の費用相場】
土地込みの注文住宅を建てる費用の相場は、地域による地価の差が如実に表れます。
東京都: | 5,592万円 |
千葉県: | 4,123万円 |
埼玉県: | 4,336万円 |
神奈川県: | 4,869万円 |
秋田県: | 3,060万円 |
データ引用元:2017年度 フラット35利用者調査
東京都と秋田県を比較すると、実に2,500万円以上の差がつきます。この要因は、土地の価格差にあります。
【建売住宅の費用相場】
2019年4月度の首都圏における建売住宅の戸あたり平均価格は「4,568.9万円」となっています。都道府県ごとの平均価格は、以下のとおりです。
東京都: | 6,169.4万円 |
千葉県: | 3,471.8万円 |
埼玉県: | 4,180.6万円 |
神奈川県: | 6,113.3万円 |
データ引用元:株式会社不動産経済研究所「首都圏の建売住宅市場動向」
首都圏のなかでも、実に2,000万円近くの差がつくことになります。建売住宅も、地価が価格の相場にかなり影響していることが分かります。
注文住宅・建売住宅のメリット、デメリット
注文住宅のメリット1:こだわりの家を建てられる
施主が家の建築前から関われるため、外観や間取り・内装や設備などを好みの仕様にでき、施主のこだわりを表現したり、家族構成に合わせて間取りを変えて家を建てることができます。
注文住宅のメリット2:満足度が高い
こだわりの家をプランニングできる点に加え、施工中の現場を見守ることもできるため、「自分だけの家」「自分たちならではの家」であるという満足感が得られます。愛着を持って長年暮らしていきたいと思える住まいを建てられるでしょう。
注文住宅のデメリット1:建売住宅よりも時間がかかる
ハウスメーカーや工務店等と打ち合わせを繰り返して計画を立て、家の建築を決め、更に建築工事の期間も必要なため、居住するまでに建売住宅より長い時間がかかります。
注文住宅のデメリット2:建売住宅よりも費用がかかる
注文住宅の場合は、建売住宅と比較して設計・施工に手間がかかり、施主の希望に沿った家になるので、その分、費用も高くなる傾向にあります。
建売住宅のメリット1:すぐに入居できる
完成済みの建売住宅を購入した場合、売買契約や登記、保険など諸々の契約が済み、購入手続きが完了すればすぐに引き渡され、入居できます。
建売住宅のメリット2:一般的な間取りや設備が整っている
建売住宅では、現代住宅に備わっている標準的な設備が整っています。間取りも一般的で使い勝手良く設計されているものが多くなります。
建売住宅のデメリット1:こだわりの家を建てることができない
自分好みの仕様にこだわる方の場合、建売住宅だと好みと異なる箇所がある場合があっても、既に建てられた後なので、我慢して住まなければならず、後から失敗したと感じてしまう可能性もあるでしょう。
建売住宅のデメリット2:増築が難しい
建売住宅は敷地一杯を建物が占めるケースが一般的で、土地の余裕が少ないため増築しにくいケースが多くなります。そのため、家族構成やライフスタイルが変化して、もう一部屋欲しくなった場合でも対応が難しい場合があります。
おわりに
今回は、注文住宅と建売住宅の違い、費用・相場の目安やそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介しました。
住宅は一度購入すれば、数十年単位で住むことになるもの。将来的な親族との同居など、家族構成の変化も考えて後悔のないプランを立てましょう。
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