地震が多い日本で暮らしていく中で、地震対策は欠かせないものとなっています。
ですが、「自分は完璧に地震対策ができている」と自信を持って言える人は、それほど多くないかもしれません。自分自身はもちろんのこと、大切な家族を守るためにも、万全な対策をしておきたいですよね。
今回は防災収納インストラクター監修の元、基本的な6つの地震対策を紹介します!
自宅での地震対策はなぜ必要?
日本は、地球の中でも火山活動が活発な「環太平洋変動帯」という特別な場所に位置しています。
このため日本は世界中と比べて地震が多く、「地震大国」と呼ばれることもあります。
驚くことに日本では、1年間に1000~2000回もの地震が発生しています。
この中には、日常生活では気づかないような小さな揺れもありますが、こんなにも頻繁に地震が起きていると、いつ大きな地震が起こるかわかりませんよね。
だからこそ、万全な備えが必要なのです!ここから地震対策について6つのポイントをお話しします。
家でできる地震対策①家具の転倒・落下防止
直下型地震による負傷者の多くは、家具の転倒や落下などが原因です。
また負傷してしまうだけでなく、転倒した家具が避難経路の妨げになるケースも考えられます。
“家具が倒れないようにする”ことは、基本のひとつだということを忘れないようにしましょう。
それぞれの家具・家電の固定ポイントをお伝えします。
本棚
- 突っ張って固定する耐震ポールや、壁に固定するL字金具などの家具転倒防止グッズを取り付ける
- ネジは間柱など壁の下地材に取り付ける
- 耐震ポールは、家具の両端の側板部の壁側奥に設置する
- 家具の下に転倒防止ストッパーを入れ込む
テレビやデスクトップパソコン
- テレビは転倒防止ベルトなどで壁に固定、耐震マットやストラップ式でテレビ台と固定
- 耐震マットで固定する場合は、取り付け面の凹凸に注意する。また、テレビ台にも転倒防止対策をしておく。
照明
- 揺れで落下しないようにしっかり固定する
- 吊り下げタイプの照明は、チェーンやワイヤーを使って3〜4方向に連結することで揺れを最小限にできる
- 照明自体を割れない素材のものにする
食器棚
- 家具転倒防止グッズを取り付ける
- 扉がある場合は扉開き防止具をつけ、ガラス面がある場合はガラス飛散防止フィルムを貼る
- 揺れで自動的にロックがかかる「耐震ラッチ」を取り付ける
冷蔵庫
- ベルトストッパーなどで背面の壁と連結する
- 冷蔵庫の脚はしっかりロックしておく
家でできる地震対策②家具の配置確認
災害時、家具や家電の数と配置によって危険度が変わります。
就寝中に地震が起きたときに負傷しないか、外へ避難するときに妨げにならないかを想定し、以下の工夫をしておきましょう。
- 部屋の出入り口付近や通路には家具を置かない
- 家具はベッド・布団から離して設置する 万が一倒れた場合の方向にも注意する
- 重いものは低い位置に置いて、家具全体の重心を下げて倒れにくくする
家でできる地震対策③食料・飲料などの備蓄
自宅が無事なら、避難所ではなく在宅避難したいと考える人が多いはず。在宅避難する場合の備蓄品は足りていますか?
閉じ込めや孤立した際に救助が来るまでだけでなく、インフラの復旧のことも考えると、最低1週間分の備蓄が必要だとされています。
食料品や飲料は、いわゆる「非常食」だけでなく、普段からよく食べるものも備えつつ、定期的に賞味期限を確認する必要もあります。
古いものを1つ使っては1つ補充する”ローリングストック”を取り入れるといいでしょう。
詳しい備蓄のリストは、こちらのSodate(ソダテ)記事に記載がありますので、ぜひ参考にしてください。
家でできる地震対策④非常用持ち出しバッグの準備
自宅が被災した場合や、津波や土砂崩れ、浸水などで自宅にとどまるのが危険な場合に備えて、非常用持ち出しバッグを用意しておきましょう。
非常用持ち出しバッグは、玄関や寝室の枕元など、すぐ持ち出せる場所に置くようにしてください。
小さなお子さんがいる場合は、抱っこをして避難することも考え、必要最低限のものを精査し、自分で持ち運べる重さなのかも確認しておきましょう。
子どもの成長は早いので、おむつのサイズは合っているかなども注意して高頻度で見直すことが必要です。
持ち出しバッグの詳細も、こちらのSodate(ソダテ)記事に記載がありますので、ぜひご覧ください。
家でできる地震対策⑤避難経路・避難場所の確認
お住まいの地域のハザードマップや避難場所は、あらかじめ家族みんなで確認して共有しておきましょう。
避難経路は複数のできるだけ安全なルートを検討しておき、実際に歩いてみることで危険な場所がないか自分の目で見ておくことも大切です。
外だけではなく、自宅内の避難経路も確認しておいてください。
出入り口や廊下には避難を妨げるものはないか、非常用持ち出しバッグは手に取りやすいところにあるかなど確認しておくことをおすすめします。
夜間は暗くて見えないので、電池式のセンサーライトを取り付けるのもおすすめです
家でできる地震対策⑥安否確認方法の共有
地震が起きたときに家族が離れた場所にいると、お互いの安否確認が難しくなりますよね。
災害発生直後は電話やインターネットにも影響が出るため、日頃から安否確認の方法や集合場所を話し合っておくことが大切です。
安否確認には、以下のような方法があります。
いざというときに焦らないためにも、使い方と違いを知っておきましょう。
災害用伝言ダイヤル(171)
安否等の情報を音声で登録・確認できるサービスです。
「171」をダイヤルし、ガイダンスに従って操作をすれば、音声を録音・再生することが可能です。
災害用伝言板
携帯電話会社によって提供されているサービス。文字メッセージで安否情報を登録することができます。
各携帯電話会社によって運用方法に違いがありますので、事前にお使いの携帯電話会社のホームページで、利用方法を確認しておきましょう。
災害用伝言板(web171)
「災害用伝言ダイヤル(171)」のインターネット版。音声ではなく文字メッセージで安否情報の登録・確認ができます。
災害用伝言板と連携しているので、登録した伝言を一括で検索することが可能。
通知機能もあるので、事前に利用者登録をしておくことをおすすめします。
LINE 災害連絡サービス
個別連絡をすることができなくても、LINEでつながっている家族や友だちと、お互いの安否状況を知らせあうことができます。大規模災害などが発生すると、自動的にLINEユーザーの皆さんへ通知が届きます。その中から①被害があります ②無事です ③災害地域にいません の3つのボタンから当てはまるものをタップ(選択)すると、LINEのタイムラインページに自動的に自分の状況が投稿されます。
まとめ
地震大国である日本で暮らしている以上、いつ地震が起きても不思議ではありません。
我が家は大丈夫とは思わず、いつ地震が起きても冷静に対応できるように、事前にしっかりと対策をしておくことで自分自身や大切な家族を守ることができます。対策できるのは、災害前の今だけですよ。
また、地震に強い家づくりはアイフルホームで叶えられます。これからマイホームを建てたいという方は、こちらを参考にしてみてください。
監修
防災収納インストラクター 松永りえ
- 整理収納コンサルタント
- 整理収納アドバイザー1級
- 防災共育協会 認定講師
- 防災士