離乳食の食材の中で、慎重に進める必要がある「卵」。
アレルギーの心配があるため、どのように進めればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。
そこで、離乳食インストラクターの資格を持ち、ママだけでなく、保育士や調理師などの専門家に向けた講座も開催している筆者が、卵を使った離乳食の進め方や、かたさ、適切な量について解説していきます。
離乳食で卵を与えるのはいつから?
離乳食の卵は生後6ヶ月頃、おかゆや野菜、豆腐などを食べ慣れた頃に始めましょう。
以前は「卵はアレルギー予防等のため、7〜8カ月頃から」と言われていましたが、食べる時期を遅らせることがアレルギー予防になるわけではない、ということが分かってきたため、現在は離乳初期から与えることが推奨されています。
離乳食は卵黄から開始!卵白の進め方は?
卵には卵黄と卵白がありますが、まずは「卵黄」から始めましょう。
固ゆでした卵黄を、耳かき1杯程度の量から始め、3日ほど食べて体に異変が見られなかったら徐々に量を増やしていきます。
離乳中期(7~8ヶ月頃)に卵黄1個~全卵1/3個、離乳後期(9~11ヶ月頃)に全卵1/2個、離乳完了期(1歳~1歳6ヶ月頃)に全卵1/2~2/3個が目安量です。
あくまで目安ですので、赤ちゃんの体調に合わせて進めることが大切だということを忘れないでくださいね。
時期 (月齢) | 離乳初期 (5~6ヶ月頃) | 離乳中期 (7~8ヶ月頃) | 離乳後期 (9~11ヶ月頃) | 離乳完了期 (1歳~1歳6ヶ月頃) |
卵の目安量 | 初期後半 卵黄耳かき1杯〜 | 卵黄1個 〜全卵1/3個 | 全卵1/2個 | 全卵1/2 〜2/3個 |
※参照:厚生労働省 授乳離乳の支援ガイド p.39(2019年改訂版)
離乳食で卵を初めて与えるときはアレルギーに注意
卵アレルギーの症状としてよく見られるのは、
- 口の周りが赤くなる
- 顔や体に発疹が出る
- 呼吸が荒くなる
- 嘔吐
- 下痢
などです。症状は食べた直後に出るものから、数時間経ってから出る場合もあります。
そのため、卵を初めて与えるときは赤ちゃんの体調が良く、時間に余裕がある日にしましょう。
何か症状が出たらすぐ受診できるように、平日の午前中に試すことをおすすめします。
離乳食で卵を毎日与えるのは大丈夫?
月齢に合った目安量であれば、卵を毎日与えることに問題はありません。
ですが、豆腐や魚、肉など他のたんぱく源となる食材には、卵では摂れない栄養素も含まれています。
卵に偏ることなく、様々な食材をバランスよく食べることを意識することが大切です。
【離乳食初期(生後6ヶ月頃)】の卵のかたさと大きさは?
初めて卵を与えるときは、固ゆで卵を耳かき1杯程度からスタートしてもいいでしょう。
固ゆで卵というのは、沸騰から20分くらいしっかりと茹でた卵のこと。
固ゆでした卵黄はパサパサした食感なので、水分を加えて舌触りを滑らかにしてあげるとスムーズです。
【離乳食中期(生後7~8ヶ月)】の卵のかたさと大きさは?
離乳食初期と同様に固ゆでした卵黄を裏ごしして、水分を加えたり、おかゆに混ぜたりして食べやすい形状にしてあげます。
徐々に量を増やしていき、卵黄1個分食べられるようになったら、卵白も与えてみましょう。
卵白も耳かき1杯程度から始めて、赤ちゃんの体調に変化がないか様子を見ながら進めてください。
卵白にも問題がなければ、卵白と卵黄を混ぜて与えてOK。
離乳食中期は、全卵1/3程度までが目安です。
【離乳食後期(9~11ヶ月)】の卵のかたさと大きさは?
離乳食後期は、全卵1/2までが目安量です。
固ゆでした卵を、5mm大にきざんで与えましょう。
刻むのが面倒であれば、潰してあげたり、かきたまスープにしてもOK。
筆者は、野菜と一緒にとろみをつけて、あんかけ丼やあんかけうどんにしていました。
卵が食べやすくなることはもちろんですが、ワンボウルで済むメニューなので、洗い物もラクになるところがおすすめポイントです。
【離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月)】の卵のかたさと大きさは?
離乳食完了期になると、全卵1/2~2/3個まで食べられるようになります。
固ゆでにした卵を、1cm大にきざんで与えましょう。
この頃から、ゆで卵だけではなく、炒り卵や卵焼きなどの卵料理も試してみましょう。
ゆで卵は、食感がボソボソしてしまうため冷凍保存はおすすめできませんが、錦糸卵や卵焼きにした場合は冷凍保存も可能。
小分けにして、1週間以内に食べきるようにしてくださいね。
まとめ
卵は、始める時期を遅らせたからといってアレルギー予防になるわけではありません。
ですが、早く始めたからといって、アレルギーになりにくくなるというわけでもありません。
赤ちゃんの様子を見ながら、慎重に進めていくことが大切です。
卵を食べた後、赤ちゃんに普段と違う様子が見られたら自己判断をせずに、かかりつけの小児科を受診してくださいね。
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