非常時の子どもの食事は、どのようなものを備えていますか?子どもの年齢によって、大人と違ったものが必要ですよね。災害などの非常時や避難生活でも普段の生活に沿って、気軽に準備できる方法をご紹介します。非常食は、調理が簡単なので普段の食事の準備の時短にもなります!是非参考にしてくださいね。
ローリングストック法でいつもの食料を備蓄!
地震大国である日本。近年は、大雨や台風などによる自然災害も増えていますよね。避難情報が出て、「いざ避難!」となった時、避難先に子ども用の食事が用意されていることは、なかなか無いのが現状です。
大規模な災害が発生した場合には、電気・ガス・水道などのライフラインが当面の間利用できない事が想定されます。また、道路などががれきでふさがれるなどして、流通も機能しない恐れもあります。そこで取り入れたいのが「ローリングストック」という対策方法です。備蓄の方法には、長期間の保存ができる保存期間の長い非常食を備蓄しておく方法と普段食べている食料をストックしておく方法(ローリングストック)があります。
ローリングストックとは、回し(rolling)ながら、備蓄する(stock)ということです。家庭で日常的に消費しているレトルト食品や缶詰などの賞味期限の長い食品や生活用品、衛生用品を少し多めに備えておき、日常生活で消費した分を足していく事で一定量が備蓄されている状態にする備蓄方法です。
防災の準備や備蓄をするときは、「なるべく日常的に食べているものを中心に」することがポイントです!普段と同じようなもので良いので、気軽に防災対策の準備ができ、準備する手間のハードルもぐっと楽になりますよ。ローリングストック法で備蓄したレトルトなどの食料は、普段から使用するにあたっても調理の時短にもなるので、大助かり!ローリングストックを防災対策の一環として、日常のルーチンに組み込めると良いですね。
また、食料品の他にも災害時にはライフラインが止まる事を想定して、懐中電灯や電池、カセットコンロやガスボンベなどの防災グッズも併せて備蓄するようにしましょう。
(参考)できることから始めよう!防災対策 第3回‐内閣府防災情報のページ
備蓄方法を意味する「ローリングストック」は英語らしく作られた和製英語です。
英語でのrolling stockは「鉄道車両」を意味します。
ローリングストックで子どもの食料を備蓄するポイント
子どもが好きなもの、食べなれたものを備蓄する
災害時は、子どもも不安になったり、ストレスを感じやすくなるもの。食事で子どもが喜んだり、ホッとできるように、好きなものや、普段から食べなれているものを備えましょう。ストレスの軽減に役立つでしょう。
栄養バランスのとれた食品を意識する
栄養が不足したり、偏りがちな災害時です。あらかじめ栄養バランスのとれたものを意識して、体調管理ができるようにしましょう。魚や肉、トマトなどの缶詰や、フリーズドライの野菜、ドライフルーツやナッツなどがおすすめです。
アレルギーのある子は、食べられる食品を用意する
アレルギーに対応した、食べられる食品を備えておきましょう。近年、市販のアレルギー対応食の防災セットも充実してきていますので、おすすめです。非常時に食べたがらない!ということにならないように、普段から試して、食べなれておきましょう。
各年齢の準備しておいた方が良いものと日ごろのケア
年齢別に準備しておくと良いものや、日頃のケアについてご紹介します。どの年齢においても、日頃から準備して、食べなれておくことが大切です。防災対策はバッチリ!と思っていても、いざ非常時に、食べなれていないことで、子どもが嫌がって食べないという可能性があります。普段から、防災面のチェックも兼ねて、食べなれておくこと、子どもが好きな味を知っておくと良いですね。
0歳~1歳
授乳期の赤ちゃんには、ミルクを備えましょう。母乳で育てている方も、災害時は、ストレスや環境の変化で、母乳が止まってしまう可能性もありますので、同じように備えておくと安心です。お湯がなくても飲むことができる、液体ミルクも便利ですよ。
離乳食期の赤ちゃんは、月齢や離乳食の進度に合わせて、ベビーフードを備蓄しておきましょう。野菜のうらごしのフリーズドライなどのおかずになりそうなものや、うどんやおかゆのパウチが便利です。特に、うどんやおかゆは調理のアレンジもしやすく、どこでも手に入れやすいので、防災の備えに最適です。赤ちゃんせんべいなどのお菓子も、子どもが喜んで気分転換になるので、備えておくと良いですよ。長期保存用のものも増えてきており、日持ちがしますし、買い置きにもおすすめです。
1歳~幼稚園
離乳食をだんだん卒業していき、大人と同じものが食べられるようになってくる頃です。一般的な防災セットに入っている、アルファ米や、保存食のパンなど、基本的に主食は、大人と同じものを準備すれば大丈夫です。子どもと大人と合わせた量を備蓄しましょう。
1歳を過ぎると、レトルトのカレーやハンバーグなどが食べられるようになるので、備えておくと便利です。種類も豊富で、加熱しなくても食べられるものもあるので、調理も簡単で良いですよ。キャラクターのものもあり、子どもが喜びますよ。シール付きであったり、パッケージが、塗り絵や工作ができるものもあるので、遊ぶこともできます。
幼稚園~小学生
小学生くらいになると、ほとんど大人と同じ非常食が食べられるようになります。子どもと大人と同じもので良いので、防災の備えも楽になりますね。大人と同じもので良いとは言え、味が濃いものや、食べたことのない味のものは、子どもが嫌がったり、健康面での心配もありますよね。子どもの味覚に合わせたものや、子どもと一緒に食べられるものを選んでみるのも良いですよ。
備蓄食料で出来る子ども用の非常食おすすめレシピ
じゃがりこポテトサラダ
【材料】
- じゃがりこ1箱
- 水(容器の半分程度)
【作り方】
- 容器の半分くらいまでお湯または水を入れてふたをする。
- 水の場合は10分。お湯の場合は5分おき、箸やスプーンで混ぜて完成。
☆ミックスベジタブルやフリーズドライの野菜を足しても、野菜を摂取できるのでおすすめです。
簡単なので、子どもと一緒に調理しても楽しいですね。
サバ&トマト缶カレー
【材料】(2食分)
- 鯖の水煮缶 1/2缶
- カットトマト缶 200g(1/2缶)
- カレールー 2かけ
- 水(ペットボトル) 100cc
- ドライパセリ 適量
- ご飯 2食分
【作り方】
- フライパンに鯖の水煮、カットトマトを入れ、水を加えて火にかける。
- 沸騰したら、カレールーを加えて混ぜ、煮溶かす。
- 非常時はラップフィルムを貼り付けた)お皿にご飯と2を盛り付け、ドライパセリを上から振る。
☆鯖缶もトマト缶も、非常食によく備えられるものなので、好みのカレールーも一緒に備蓄しておけば、簡単に作ることができますね。
【出典】https://www.univcoop.or.jp/parents/cooking/disaster/disaster02.html#r02
まとめ
非常時の子どもの食事は、大人の食事と別の物を備える必要も多く、準備するハードルもなかなか高いもの。日常的に食べているものを中心に考えて、気軽に備えていきましょう。非常食は、非常時用に別に備えておかなければ!と考えがちですが、日常の延長線上にあると思って、普段の生活に組み込んでいけると良いですね。