平屋建ての住宅といえば「昭和っぽい」「レトロ」という和風な雰囲気のイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、使い勝手の良い平屋住宅は今でも根強い人気があります。特に高齢化社会が続くとみられる今後においては、さらに平屋が注目されるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、モダンでおしゃれな平屋建て住宅を建てるポイントや、平屋の魅力についてご紹介します。カフェのように素敵な雰囲気にしたり、平屋建てを新築して長く快適に暮らすためには、どのような外観や間取りの工夫が必要なのでしょうか。
ワンフロアで暮らす平屋の魅力とは
動線をスムーズにまとめられる
平屋建て住宅は1つの同じ階層で暮らすワンフロアのため、生活動線・家事動線をシンプルでコンパクトにできます。できるだけ使い勝手の良い理想の家をつくりたい方なら、平屋建ては最適な選択肢になるかもしれません。
屋内での移動が楽
移動が自然と楽になる点も、平屋建ての大きなメリットです。年齢を重ねるにつれ、階段の上り下りが大変になる可能性も考えられます。高齢になり、せっかくの2階をあまり使わなくなってしまったという事態が回避でき、年齢やライフスタイルの変化が生じても無駄なスペースが生じずに空間を有効に活用できるでしょう。
フラットで1階部分に水廻りが集中している平屋ですが、キッチン、ランドリー、洗濯物を干す場所をまとめたり、移動が楽になるようにして、効率的な家事動線で家事の無駄な動きを減らすと良いでしょう。
広々と空間を使える
平屋は床面積が限られ、狭くなるというイメージを持つ方もいるでしょう。しかし2階建ての住宅は、階段を設置するスペースを大きく取る必要があったり、天井高が限られたりするなどスペース効率の面では意外に不利になる場合があります。屋根の勾配を利用して天井も高く取れる平屋なら、階段を設置する必要がないので、イメージ以上に広く感じられるスペースが確保できるかもしれません。
おしゃれな平屋建て住宅【外観のポイント】
最近では、コンパクトでおしゃれな平屋建てを実現している方が多くなってきました。
平屋の外観をモダンでおしゃれな雰囲気に見せるポイントは、以下のような点に配慮することです。
目立ちやすい窓は配置を工夫する
平屋は窓が1階層にまとまっているため、目立ちやすくなりがちです。目立つ窓を外観からも上手に配置することがポイントです。外からもおしゃれに見えるように、サッシの障子の色やカーテンやブラインドなどの内装アイテムの選定にも気を配ると良いでしょう。
テラスやウッドデッキで使い勝手と開放感を両立させる
平屋で快適に暮らすには、日当たりの良い場所にテラスやウッドデッキなどの外構をうまく取り入れる方法もおすすめです。建物と接した庭や中庭に広い面積のスペースがあれば、開口部から外とのつながりや開放感を得られ、見た目に安定感が生まれます。
テラスやウッドデッキを設置する際は、メンテナンスが大変にならないような素材を取り入れて、いつまでも楽しく使えるスペースにしましょう。
おしゃれな平屋建て住宅【間取りのポイント】
平屋の間取りは使い勝手だけでなく、開放感の確保も重要です。
間仕切りを少なくする
平屋はワンフロアに生活に必要な空間が集まっていますので、空間を壁で細かく区切った間取りにしてしまうと、狭く窮屈に感じられてしまったり、間仕切りの壁で風が通りにくくなってしまいます。
リビングを中心に空間を広く開放的にして、狭く感じられないようにするためには、可能な限り壁をつくらないで横の広がりを感じられるようにしましょう。
平屋+ロフトを採用する
平屋にロフトを設け、2階建てのように使用する方法は縦方向に空間を利用できます。傾斜した屋根を利用して天井部分を吹き抜け状にすれば、高い天井のスペースを利用して1階部分の開放感を確保できるメリットがあります。
ただし平屋でロフトを設置したい場合、屋根の形状を片流れ屋根などのロフトの設置に向いたものにする必要性が出てくるでしょう。外観にも影響が出るので、その兼ね合いを考慮してうまくバランスを取りましょう。
収納を確保する
室内をスッキリとおしゃれな住まいにするためには収納を確保することも必要です。人から見られやすいLDKをスッキリと整理ができるように、ものを見えない場所に収納して部屋を狭く感じさせないようにしましょう。
屋根裏を活かして収納や多目的室としての使い勝手をプラスすれば、季節によってしまい込む必要がある物の収納に活用したり、趣味のスペースにしたりするなどさまざまな活用法があります。
おわりに
今回は、平屋の魅力やメリットをはじめ、平屋でおしゃれな家づくりを実現するための外観や間取りにおけるポイントについてご紹介しました。
平屋=狭くて窮屈という印象がある方も、必要十分な居住スペースを確保できておしゃれに暮らせることが分かれば、平屋に魅力を感じられるはずです。将来の生活を考えると、コミュニケーションを交わし易く、ワンフロアで暮らす平屋も有効な選択肢になるかもしれません。
フラットな暮らし
階移動のないワンフロア。リビングとつながるインナーデッキ。
便利なルーフ付きウッドデッキをはじめとする自由度の高い空間が、
家族との時間も、自分だけの時間も楽しさで包みます。