玄関ポーチは家に入るときに最初に目にする重要な場所です。見た目の印象はもちろん、機能性にも十分考慮して設計すると快適度がアップします。本記事では玄関ポーチの特徴と、家を建てる際に気をつけておきたいポイントについて解説します。
玄関ポーチとは?
戸建てにおける玄関ポーチとは、主に玄関前の庇(ひさし)の下に広がる空間を指します。雨風や日差しを遮り、広いスペースがあればベビーカーや自転車置き場、植物を飾る場所として使えます。
玄関ポーチのデザインは、庇だけのシンプルなものから、目隠しを兼ねてフェンスや壁が配置されたものなど多岐にわたります。建物の印象を構成する顔のような重要なエリアであり、工夫一つで快適度が格段にアップするのが特徴です。
ちなみに、玄関アプローチとの違いは、一戸建ての場合、玄関ポーチは玄関前の建物の一部である庇のあるスペースであるのに対し、玄関アプローチは門扉から玄関に至るまでの通路やその周辺であり、一般的には外構であって建物の一部ではありません。
玄関ポーチの特徴について
玄関ポーチには主に「人や物の出入りをスムーズにする」「雨風や日差しを遮る」「外観の印象をアップさせる」の3つの役割があります。
玄関ポーチがあることで、宅配のやり取りや訪問者の応対がとてもしやすいです。また、荷物やベビーカーなどが置きやすいため、人や物の出入りもスムーズになります。特に庇があるので、雨や雪が降っていても比較的動きやすく、外出時には余裕をもって傘がさせますし、帰宅時にはぬれずに雨粒を落とせます。
庇や壁のある玄関ポーチであれば、雨風や強い日差しもしっかり防ぎ、極端な気温の上昇や湿度のコントロールができます。また、建具など玄関周りのアイテムを湿度や紫外線から守れるため、メンテナンスも楽になります。
玄関ポーチのデザインで住宅の印象は大きく変わります。外壁に合わせて統一感を出したり、アクセントになるようエッジの効いたフォルムを採用したりなど、デザインにこだわることで、理想の新築に近づけられます。
玄関ポーチを選ぶときの気をつけたいポイントを紹介!
玄関ポーチの機能性を追求すると、住まいの快適度が大幅にアップします。ここからは、プランニングの際に気をつけておきたいポイントを解説します。
スペース(広さ)
玄関ポーチは、訪問者の対応や家族で出かける際に使うことを考慮して、最低でも2~3名がいられるスペースを確保することが望ましいです。特に日本では外開きのドアが多いため、玄関ポーチが狭いと左右にずれるか、ポーチからいったん出ないといけなくなるため、狭いととても不便になります。
約1帖(180cm×90cm)のサイズが多く見られますが、手すりをつけたり、ベビーカーや三輪車、車いすなどを置いたりすると余裕がなくなります。敷地や間取りに余裕がある場合には、できれば180cm×120cm以上を確保すると、ドアの開閉や来客応対時にゆとりが生まれておすすめです。
屋根(庇)
玄関ポーチに設置する際に、庇や屋根をつけなくてもいいと思われる方もいらっしゃいますが、庇は雨風や強い日差しを防ぐ役割があり、家族が毎日使う場所であることを考えると設けておいて損はありません。
照明
玄関ポーチに設置する主な照明は、屋根や庇部分にある「軒下ダウンライト」、外壁に設置してポーチ全体を照らす「ポーチライト」、段差に設置する「屋外フットライト」の3つがあります。
どのライトも新築のタイミングでLED型を採用すれば、長期間交換する必要はありません。防犯面を意識して人感センサー付きライトを希望するなら、フル点灯と照度を落とした自動点灯の使い分けができるタイプを採用しましょう。このタイプは夜になると自動点灯し、明け方になると消灯します。途中、人が通ればフル点灯しますが、日中は作動しません。スイッチのオンオフが必要ないので手間も省けます。
防犯性をさらに高めたいなら、防犯カメラの設置も検討してみてください。事件や犯罪の抑止につながります。
床・タイル
玄関ポーチに採用する床材は、滑りにくさや掃除のしやすさを意識して選ぶと失敗がありません。ほとんどの屋外床用タイルには、凹凸やザラツキ加工が施され、雨や雪が降ったときにぬれた靴で使っても滑りにくくなっています。
特に小さなお子さんや高齢者の方がいる場合には、転んでけがをする可能性があるため、慎重に選びましょう。
また、防汚コーティング加工がされていると、掃除がしやすく、掃除の回数や時間が減らせます。雨や雪がやんだあとの汚れが気になる方は、汚れが目立ちにくいグレーやテラコッタといったカラーを検討するといいでしょう。
階段
玄関ポーチは、地面から30cm程度の高さにあることが多いため、階段を設置するのが一般的です。お子さんや高齢者の方がいるご家庭は、1段を15~18cm以内の間に収めると勾配が緩やかになり、安心して上り下りできます。
車いすやベビーカーの利用や転倒防止などのバリアフリーを最優先に考慮するなら、階段とスロープの2WAYも検討してみましょう。ただし、家族全員がアプローチしやすいスロープにするには、それなりに広さが必要です。
予算を抑えたいなら、新築のタイミングでは工事をせず、ライフプランに合わせて手すりやスロープを追加していくのも一つの方法です。
玄関ドア
玄関ドアには主に「外開き」「内開き」「引き戸」の3種類があります。日本は玄関で靴を脱ぐため、スペース確保のために外開きが一般的です。敷地に余裕があって、玄関ポーチのスペースを最大限いかしたいなら、引き戸も検討してみましょう。引き戸は戸を収めるため間口が必要になりますが、ドアの開閉にできるデッドスペースを最小限に抑えられます。また、車いすの利用時にドアよりも引き戸の方が負担も少なく済むのでおすすめです。
おわりに
玄関ポーチはデザイン性だけではなく、実用性やメンテナンスのしやすさ、防犯・安全性に考慮して設計すると失敗がありません。特に子育てや介護など、ライフステージに合わせて臨機応変に対応できる設計にしておくと安心です。
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