子どものズボンなど、裾上げはどうしていますか?ズボンの裾上げは、手縫いで簡単に縫うことができますよ。今回の記事ではお裁縫や手芸が苦手な方でも自分で簡単にできる、手縫いの方法を徹底解説します。専門店に頼む前に、節約にもなる、手縫いでの裾上げに挑戦してみましょう!
簡単にできるズボンの裾上げの方法
ズボンの裾上げは手縫いでも可能?
ズボンの裾上げは、手縫いで簡単にすることができます。裾が特殊な形状のものは難易度が高いですが、子どものズボンなどに多いストレートタイプのズボンなどは、手縫いがおすすめです。
裾上げを手縫いですることのメリットはたくさんあります。
・針と糸があれば、少ない道具でできる(100円ショップでも手に入るので始めやすい)
・子どもの洋服など、大き目サイズを買って裾上げすれば、長く着ることができて節約になる
・ミシン縫いより糸がほどきやすいので、調節がしやすい
・思い立ったときにパッと裾上げができる
裾上げの準備
裾上げの準備をしましょう。
まず、裾上げをするズボンの出来上がりのイメージをすることが大切です。短めならカジュアル、長めならフォーマルな印象になります。
出来上がりのイメージに近いズボンがあれば比べてみるのもよいでしょう。勢いで作業をはじめてしまって、丈の長さで失敗しないように、丈の長さをきちんと決めることが大切です。
必要なもの
・針
・糸
・ハサミ
・チャコペンシル
・まち針(クリップ)
裾上げの縫い方の種類と手順
裾上げにおすすめの手縫いの縫い方を解説します。
生地や仕上がりの見せ方の希望に合わせた縫い方を選びましょう。仕上がりを目立たせないようにしたり、生地の強度を強くしたり、動きを持たせたりすることができます。
流しまつり縫い
ななめまつりとも呼ばれ、裾上げによく使われる縫い方で、糸がななめになるようにまつり縫いをしていきます。
柔らかい生地のズボンに向いている縫い方です。スーツなどのフォーマルなズボンは、縫い目の目立たない、流しまつり縫いがおすすめです。
(1)玉結びをつくり、縫い代の裏側から針を出す
(2)5㎜程度先に針を動かし、表布をすくう(ほんの少しだけすくう)
(3)縫い代の裏側からななめに針を出す
(4)これを繰り返し、最後に玉止めをする
たてまつり縫い
たてまつり縫いは、流しまつり縫いのななめの縫い方をたてにしたものです。
表面の縫い目が縦に出るので、ステッチのように見せることができ、アップリケなどをつけるときに向いている縫い方です。
また、流しまつり縫いに比べてピッタリと縫い付けられるので、強度を上げることができます。
縫い目を目立たせたくない場合は、ステッチに見える部分の幅を小さく縫いましょう。
なみ縫い
なみ縫いは、家庭科で始めに習う最も基本的な縫い方です。
仮縫いや、ミシン前のしつけとしてよく使われる縫い方ですが、縫うのも糸をはずすのも簡単なので、裾上げの頻度の高い、子どものズボンなどにおすすめの縫い方です。
(1)玉結びをして布の裏から針を出し、2~3mmのところに刺す
(2)布の裏面に針を通し、(1)と同じ幅で表に出す
(3)(1)、(2)を繰り返し、数針まとめて布をすくう(織り糸の1、2本だけをすくう)
(4)糸を引き抜き、布のたるみを整える
(5)最後に玉止めをする
返し縫い(本返し縫いと半返し縫い)
本返し縫い
表面
裏面
本返し縫いは、ミシンで縫ったようなキレイな仕上がりが特徴です。
半返し縫いよりも強度があり、厚手の生地や強度を出したいときなどにおすすめの縫い方です。
(1)針を生地の表から刺し、裏から表に出す
(2)糸を引いて、玉結びがある最初の位置から1目飛ばしてもう一度縫う
(3)最初の縫い目の端に針を刺し、1目飛ばした同じ幅の所へ裏から表へ針をだす
(4)これを繰り返し、最後に玉止めをする
半返し縫い
表面
裏面
半返し縫いは、表面からみると、なみ縫いと同じような縫い目になります。
丈夫な縫い方ですが、本消返し縫いよりは強度が弱いです。伸縮性のある生地に向いている縫い方で、ニット素材やぬいぐるみをつくるのにおすすめの縫い方です。
(1)縫いはじめの位置から、半目先に針を出す
(2)半目分戻って針を刺して、糸を引き抜かず、1目分先に針を出す
(3)(2)を繰り返し、最後に裏面で玉止めをする
千鳥がけ
千鳥がけは、毛織物など折り代の布端を、裁ち目のまま止めつけるための縫い方です。他の縫い方に比べて少し手間はありますが、仕上がりがとてもきれいです。
表面に小さな針目が1つでる程度なので、目立たなく縫いたいときに向いています。裏の縫い目は、縫い代を落ち着かせることができるので、厚地の生地におすすめの縫い方です。
(1)先に布端1cmのところにしつけをかける
(2)糸をななめに交差させ、0.5〜1cmの間隔で上下を交互に、左から右へ返し縫いの要領で縫う。
三つ折り縫い
三つ折り縫いとは、基本的な布端の始末の方法の一つです。
布端を2回折り込んで始末をするので、仕上がりがとてもきれいです。ミシン、手縫いのどちらでも縫うことができます。
手縫いの場合は、まつり縫いやなみ縫いで縫います。まつり縫いの場合は、表面の縫い目が目立たない仕上がりにすることができます。
作業着の裾上げなどによく使われる縫い方です。ジーンズなど、厚手の生地の場合は、ミシン縫いがおすすめです。
(1)出来上がり線に合わせて、アイロンでしかりと折り目をつける
(2)キワをまっすぐに縫っていき、最後に玉止めをする
手縫い以外の裾上げの方法は?
ミシン
短時間で仕上げたいときは、ミシンでの裾上げがおすすめです。
ミシンは短時間で縫い目も均一で、きれいに縫い上げることができます。厚手の生地などの場合もミシンで縫うのがおすすめです。
裾上げテープ
手縫いやミシンが苦手という方は、針も糸も使わない、裾上げテープがおすすめです。
裾上げテープとは、接着剤のついたテープを裾上げ部分に貼り、アイロンで接着して裾上げをするものです。
テープの種類も豊富なので、生地に合わせて選びましょう。
アイロンで接着するので、アイロンが使えない生地には使用できないので注意が必要です。
業者
サービスを使って費用をかけてもしっかり仕上げたい場合、専門店などのプロのサービスに頼む方法をご紹介します。
お直し専門店
リフォーム店などとも呼ばれ、洋服を専門に直すお店です。
百貨店やショッピングセンターに入っていることが多く、買い物ついでなどに行くことができるので便利です。
クリーニング店
クリーニング店でも、裾上げをしてくれるお店があります。利用しているクリーニング店があればメニューを確認してみましょう。
なお、お直しを自店で行っていることは少なく、提携店など外部委託されていることが多いので、お直し専門店より割高になることが多いです。
購入店
裾上げをしたズボンを購入したお店で、裾上げをしてもらう方法です。裾上げ無料などのお店もありますよね。裾上げは購入時のみの対応のお店も多いので、注意が必要です。購入後に裾上げが必要になったときは、一度購入店に確認してみましょう。
まとめ
裾上げは、手縫いで簡単に縫うことができます。手縫いでの裾上げができれば、子どものズボンも大きめを買って、成長に合わせながら長く着ることもできて、節約にもなります。
一度やってみれば、案外できる!ときっと思うはずです!ズボンばかりでなくスカートやワンピースなどにも応用できるので、是非挑戦してみてくださいね。