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手づかみ食べはいつから?成長にどう効果的?始め方とレシピも解説

目次

離乳後期になると始まる「手づかみ食べ」。今までママやパパのサポートが必要だった赤ちゃんが、「自分で食べる」ことを経験する最初の一歩です。

ですが、どのタイミングで手づかみ食べをスタートさせたらいいのかわからない、どんなレシピにすれば良いのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

そこで、離乳食インストラクターの資格を持ち、ママだけでなく、保育士や調理師などの専門家に向けた講座も開催している筆者が、手づかみ食べの始め方や月齢別のレシピを解説していきます。

 

手づかみ食べはいつから?

 

手づかみ食べを始める目安は、離乳後期の生後9〜11カ月頃。1日3回の食事のリズムがついてきた頃になります。

この頃から赤ちゃんは、食べ物に興味を持ち、自分から食べ物に触ろうとするようになります。

ただし、「触ろうとする=食べられる」ではありません。

食べ物にたくさん触ることはするけれど、口に運ぶまでに練習が必要なことがほとんどです。

無理強いはせずに、ママやパパの食べている姿を見せることで、自然と学んでいく環境を作ってあげましょう。

 

手づかみ食べにはこんなメリットが

 

手づかみ食べは、汚れる、散らかるなどのイメージから、苦手意識を持つママも多いと思います。

ですが、手づかみ食べには、赤ちゃんの成長に嬉しいたくさんのメリットがあるといわれています。

 

メリット1.協調運動を促す

手づかみ食べは、食べ物を目で認識し、手指で感触を確認して、口へ運ぶことで成り立ちます。

この一連の流れを「協調運動」といいます。この協調運動は、赤ちゃんの手指の運動機能や、脳の発達につながると考えられています。

 

メリット2.五感を刺激する

先にお伝えした協調運動を通して、手づかみ食べは「視覚」「触覚」「味覚」などを刺激し、五感の発達を促してくれます。

最初は上手に食べることができなくても、食べ物のかたさの違い、温度の違いなどを感じることで、脳に良い影響があるといわれています。たくさん手づかみ食べを経験させてあげましょう。

 

メリット3.食べることの楽しさを知る

手づかみ食べのメリットはたくさんありますが、大切なのは「自分で食べる」経験をたくさんさせてあげることだと筆者は考えています。

赤ちゃんは手づかみ食べを通して、食べることの楽しさや嬉しさはもちろん、上手に食べられたときの達成感を経験していきます。この経験が、赤ちゃんの食べる意欲や「食」への興味関心度を高めてくれるでしょう。

食べ物を落としてしまったり、ぐちゃぐちゃしてしまったりして、思わずサポートしてあげたくなるママの気持ちも分かりますが、少し見守る時間を作って、自分で食べる経験をさせてあげてくださいね。

 

メリット4.スプーンやお箸への移行がスムーズに

赤ちゃんは手づかみ食べを通して、食べ物を手で口に運ぶ動きをたくさん経験します。

この経験を繰り返すことで、赤ちゃんは物と自分との距離感を掴めるようになります。

そのため、スプーンや箸を使う時期になったとき、スムーズに移行することができるでしょう。

 

手づかみ食べを始めてもOKなサイン・NGなサインは?

 

一般的に手づかみ食べは、離乳後期(9〜11カ月頃)が始める目安といわれています。

とはいえ、月齢目安だけでは個人差が出てきてしまい、うまくいかないことも。

そこで月齢以外の、手づかみ食べを始めてOKなサインと、まだ始めない方がいいかもしれないNGサインをお伝えするので、参考にしてみてくださいね。

 

【手づかみ食べを始めよう!OKなサイン】

 

・食べ物に興味を持ち、見つめたり、手を伸ばして触ろうとする

・口を左右に動かしながら、しっかり食べ物をカミカミしている

・食事用の椅子に一定の時間、座ることができるようになった

 

【手づかみ食べはまだ早い?NGなサイン】

 

・離乳中期(7~8カ月頃)のかたさや大きさの食べ物を、うまくモグモグできていない

・食べ物をまる飲みしてしまう傾向がある

 

手づかみ食べは何から始める?始め方解説

 

手づかみ食べを始める時期の赤ちゃんは、まだ乳歯が生えていない子が多いでしょう。

そのため、舌や歯茎でつぶせるような柔らかい食べ物から始めてください。

柔らかさだけではなく、食べやすいように一口大に切ってあげることも忘れないようにします。

やわらかく煮た大根や、バナナ、食パンの白い部分などがおすすめです。

 

月齢別の手づかみ食べレシピを紹介

生後9カ月頃

手づかみ食べを始める時期である生後9カ月頃は、まだ歯が生えてない子もたくさんいます。

舌や歯茎でつぶせるかたさにすること、一口大にカットしてあげることが調理するポイントです。

やわらかく煮た大根や人参、バナナ、食パンの白い部分などから始めましょう。

 

■小麦・乳製品・砂糖不使用の米粉バナナパンケーキ

 

詳しいレシピ→離乳食後期(9~11カ月)・完了期(12~18カ月)の進め方やレシピを紹介!

 

生後10カ月頃

手づかみ食べに少しずつ慣れてきたら、食感を楽しめるメニューも用意してあげます。

りんごや梨などの果物にチャレンジしたり、パンケーキなど少し大きめのものにステップアップしてみましょう。

手で持ったときに少しはみ出るくらいの大きさにしてあげると、赤ちゃんは自然と一口量を覚えていきます。

スティック状や小判型に形を変えてあげるのも、大切なポイントです。

 

■そうめんおやき

 

詳しいレシピ→離乳食の進め方|月齢別の回数や量の目安。レシピや早見表も紹介!

 

生後11カ月頃

今まで柔らかく煮た野菜や、食パンで練習してきましたが、生後11カ月頃になると、色々な食材を食べられるようになってきます。

この頃からは、豆腐ハンバーグやピザ風トースト、おにぎりなどメイン料理になるものにもチャレンジしてみましょう。

 

■しらすトースト

 

詳しいレシピはこちら→離乳食後期(9~11カ月)・完了期(12~18カ月)の進め方やレシピを紹介!

 

■豆腐とひじきのハンバーグ

豆腐とひじきのハンバーグ

 

材料

ひじき煮
(※ひじき煮:ひじき・人参・玉ねぎを使用)
15g
絹ごし豆腐 50g
片栗粉 小さじ2

作り方

  1. 絹ごし豆腐を水切りしたら、ボウルの中に入れてつぶす
  2. ひじき煮と片栗粉をいれて、混ぜ合わせる
  3. クッキングシートを敷いたフライパンに、スプーンですくって落とす
  4. 中火で両面焼いたら完成!

 

こちらもご覧ください→【離乳食後期】豆腐ハンバーグのレシピと冷凍保存のコツ!手づかみ食べにおすすめ!!

 

手づかみ食べをしないとどうなる?なぜしてくれない?

 

手づかみ食べにはたくさんのメリットがありますが、必ずしなくてはいけないというわけではありません。

赤ちゃんにはそれぞれ個性があるので、手づかみ食べがスムーズに始まる子もいれば、手が汚れることを嫌がって上手く始められない子もいます。なので無理強いはしなくて大丈夫!

手づかみ食べをしない理由について、いくつか考えられるものを紹介します。うちの子に当てはまるかも!と思った場合は、ぜひ参考にしてくださいね。

 

手づかみ食べをしない理由1.発達的にまだ早いかも?

手づかみ食べは、食べ物を手指で「つかんで離す」動作が必要です。

つかんだものを離す動作は赤ちゃんにとって難しいといわれています。

手づかみ食べが上手くいかないときは、積み木などのおもちゃを持つ・置くができているかなど確認してみましょう。

 

手づかみ食べをしない理由2.手づかみ食べしにくいメニューになってない?

液体状のものはもちろん、形が定まらないドロドロしたものはつかめないので手づかみ食べには向きません。

また、手が汚れることを嫌がる赤ちゃんも多いので、ベタベタしたものも控えるといいでしょう。

食パン、柔らかく煮た大根や人参など、持ちやすいメニューを用意してあげましょう。

 

手づかみ食べをしない理由3.おなかが空いていないのかも?

手づかみ食べに限らず、赤ちゃんが離乳食にあまり乗り気ではないときは、おなかが空いていない可能性が考えられます。

直前に授乳やミルクを飲んでいたりしませんか?食事のリズムを整えるところから始めてみましょう。

 

手づかみ食べをしない理由4.ママやパパに食べさせてほしいのかも!

まだまだママやパパに甘えたい赤ちゃん。手づかみ食べをしたくない気分のときもあるでしょう。

手づかみ食べは、離乳食のたびにしなくてはいけないわけではありません。

赤ちゃんの気分がのらないときは手づかみ食べから切り替えて、ママやパパがサポートしてあげてくださいね。

 

手づかみ食べからさらにステップアップ!スプーン食べの移行方法は?

 

1才頃を目安に、スプーン食べの練習を始めましょう。

ですが、スプーン食べの練習を始めたからといって、すぐに上手にできるわけではありません。手づかみ食べと並行して、赤ちゃんのペースに合わせて進めることが大切です。

1回の食事の中で、おかずは手づかみ食べ、おかゆや汁物はスプーン食べ、とメリハリをつけることができると赤ちゃんが飽きることなく、離乳食に集中しやすくなります。

 

スプーン食べの練習は、最初はママがスプーンですくい、一緒にスプーンを持って口に運んであげながらサポートをしてあげましょう。

慣れるまでは食べこぼしが気になるかもしれませんが、ポケット付きのエプロンを使ったり、ママが食べさせる用と赤ちゃんが練習する用にお皿を分けておくとスムーズです。

 

まとめ

手づかみ食べは、汚れたり散らかったり、片付けが大変なイメージが先行しがちです。けれど、この記事でお伝えしたように、手づかみ食べは赤ちゃんの成長にとって、たくさんのメリットが見られます。

時間がないときは、赤ちゃんの自由にさせる時間を決めて早めに切り上げるのもOK!心にゆとりがあるときに取り組んで、赤ちゃんもママもストレスのないようにチャレンジしてみてくださいね。

 

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この記事を書いた人
池田夕起
池田夕起

横浜でゆるっと気ままな暮らしをしている二児のママ。
自宅やオンラインで離乳食や幼児食のレッスン、ママや子どもに向けたおやつ作り教室など開催。
時には保育士、調理師、栄養士など専門家も受講する離乳食講師を務める「離乳食の専門家」です。
 ー実績ー
離乳食インストラクター協会2級講座講師
離乳食レシピ提供
離乳食レシピはcookpad人気検索1位獲得経験有
かんたんおやつ教室(ママ向け・キッズ向け・親子クッキング)開催
子育てや食をテーマに多数メディアにて執筆

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