ここ数年でよく聞かれるようになった『自己肯定感』という言葉。
自己肯定感を高めるためには、褒める育児がいい!そう言われて自分なりに褒めてはいるけれど、どうしてもうまくいかない毎日。
ついつい子どもを強く叱ってしまい、泣いている子どもを見ては叱った自分を後悔。
夜に子どもたちの寝顔を見ては、自分を責めてしまう。
そんな風に悩んでいるママ。もしかすると、ママのその『褒め』は子どもにきちんと届いていないかもしれません。
そんなもったいないことをいつまで続けますか?
今回はママの声かけで子どもにしっかりと『褒め』を届け、子どもの自己肯定感を高める方法をご紹介いたします。
自己肯定感とは?
自己肯定感を高めるには褒め方が大事
現代の日本の子どもたちは、諸先進国に比べて自己肯定感が低いと言われています。
昔から私たち日本人は、『できないところを指摘する』という躾や教育に重きが置かれており、子どもには厳しいしつけが必要とされていた時代もありました。
しかし、今では褒める育児に徐々にシフトチェンジされており、皆さんも一度は「子どもは褒めて伸ばそう」と耳にしたことがあるかと思います。
しかし、この褒める育児にも実は落とし穴があるのです。
同じ褒め方でも『正しい褒め方』と『間違った褒め方』があるのです。
自己肯定感が低い子どもは、実はママの褒めがきちんと子どもに届いていないのかもしれません。
この正しい褒め方が子どもにきちんと届いた時に自己肯定感は自然と高まるものなのです。
自己肯定感は脳で作られる?!
そもそも、『自己肯定感』とは一体何なのでしょうか?
「自己肯定感」とは、自分のことを肯定する感覚。ありのままの自分のことを受け入れ、認められる感情です。
簡単に言うと「自分は自分でOK!」という感覚と考えてもらうとわかりやすいかもしれませんね。
感情と言うのは、心で作られるものではなく、脳が感情を感じて、脳が感情を記憶すると言われています。
つまり、自己肯定感は脳で作り上げられているのです。
だから、子どもの自己肯定感が高まるには、脳にしっかりと『褒め』が届くということが大切なのです。
自己肯定感が高まるための準備をしよう
脳に『褒め』を届かせるには準備が大切
脳に『褒め』を届かせるには、ママの声かけがとても大切です。
そして、このママの声かけを子どもにきちんと届けるために大切な準備。
それは、まず子どもを徹底的に「肯定」した声かけをすることです。
子どもをしっかりと肯定することで、子どもの脳にママの声かけが届く仕組みを作ってしまいましょう。
この仕組みを上手く作ることができれば、子どもの自己肯定感は自然と高まるのです。
この準備が整ったら、次の2つのポイントを意識してみてください。
このポイントは自己肯定感が低い子どもにはとても有効で、簡単なのでぜひ今日から意識してご家庭で取り入れてほしいと思います。
今日からできる2つの声かけポイント
ポイント1◆『肯定』にはタイミングが大事!
自己肯定感が低い子どもは、この『肯定』されるということがとても少ないと言われています。
ママの中には、肯定する=褒めることと思われている方も多いのですが、肯定するということは褒めるだけではありません。
ママの気持ちを伝えたり、子どもに関心を示したり、スキンシップも肯定のひとつなのです。
そして、その『肯定』をただやみくもにするのではなく、タイミングを意識してみましょう。
子どもは、何かやろうとしてもなかなか最後までスムーズにできないことが多くあります。
そんな時に、できた結果だけを褒めようとすると、褒めるチャンスを逃してしまいます。
これはもったいない!
そんな時は、子どもが何かを始めようとしているタイミングでまずはしっかり『肯定』の声かけをしましょう。
そして、それだけでは終わらずに、子どもが何かしている際の途中経過もしっかり観察し言葉にしていきましょう。
例えば、「ランドセルを直そうとしているんだね。もうプリントを出してくれたの?ありがとう。」
こんな風に、当たり前のようなどんな小さなことでもしっかりタイミングを逃さずに『肯定』の声かけをしてみましょう。
親は「子どものできていないことに目がいきがちで、注意ばかりしてしまう」という傾向があります。
その反面、「子どもができていること」には、当たり前のことほど、肯定する(認める)声かけが少なくなりがちです。
この当たり前をたくさん肯定することができれば、子どもの自己肯定感を高めることに繋がります。
ポイント2◆子どもを実況中継しよう
褒めたことがウソっぽく、おだてのようになってしまうと、子どもは反応しません。
聞く耳をパタンと閉じてシャットアウトしてしまうため、ただ褒めるだけは危険です!
そんな時にオススメなのは、子どもを実況中継することです。
実況中継とは、子どもがしていること、できていることを、そのまま言葉にして伝えることです。
子どもは、やはりお母さんからきちんと見てもらえていることに安心感を抱くものです。
子どもがやっていることに対して、お母さんはちゃんと見てるよ!が伝わるように、「○○してるんだね!」と子どもを実況中継する声かけしてみましょう。
最初のうちは、この実況中継もできる限りこまめに行ってみてください。
時にはママが解説者のようにしてみると、子どももゲーム感覚で楽しくできるかもしれませんね。
この実況中継をすることで、子どもは自分のやっている行動が正しいことだ、間違っていないことだと自信がもてるようになり、その自信が自己肯定感を高めるのです。
特に自己肯定感が低い子どもは、自分がやっている行動一つひとつに自信が持てません。
だから、何をするにも躊躇してしまったり、やらないという選択肢をとってしまうのです。
そこに、ママの声かけで「大丈夫だよ、ママはあなたがしていることをしっかり見守っているから自信をもってやっていいんだよ。」という気持ちを伝えてあげることで、子どもに少しずつ変化が見られてきます。
また、ママが子どもにしっかりと見ていることを伝えることで、自分は認められているんだということが自信につながり、小さな「できた」がたくさん積み重なっていきます。
そんな一つひとつの成功経験が子どもの自信につながり、自己肯定感が高まっていくのです。
この2つのポイントを意識することで、子どもは一つひとつの行動に自信を持てるようになります。
最初はたくさんの『肯定』の声かけが必要ですが、徐々にママが見ていることが分かるだけで、安心して自信を持って行動できるようになってきます。
子どもの自己肯定感が高まれば、子どもは自分を信じて進むことができグングン成長していきます。
子どもをしっかり見ているママだからこそできる、ママにしかできないこと。
ぜひ、皆さんも今日からこのポイントをちょっとだけ意識をしてお子さんへ声かけをしてみてくださいね。
きっと毎日がんばってるママの思いは誰よりも子どもにいちばん伝わっています。
ママ、毎日おつかれさまです。
ママのペースで大丈夫。大好きなママの声かけで子どもの自己肯定感を高めていきましょう。