これから家づくりをする方や、すでにマイホームはあるけれどこれからペットを飼うことを検討している方、将来ペットを飼うことを検討している方におすすめしたい家づくりのポイントを紹介します。今回は言わずと知れた人気のペット、犬と過ごす家のポイントです。
まずは犬について知ることから
ペットは大切な家族の一員。人もペットも快適に過ごせる空間を心がけることで、家族みんながストレスなく心地よく過ごせるのではないでしょうか。
そのためにもまず、一緒に過ごす犬たちについてよく知っておく必要があります。同じ犬でも、個性があり必ずしも当てはまることばかりではありません。また、犬種によっても違いがありますので参考にし、理解を深めてよりよい家づくりをしていきましょう。
動くものを追いかける
犬は本来狩りをして過ごしていたため、動くものを捕えようとする特性があります。狩りをして過ごしていた頃のなごりとして、他にも穴を掘る、収集癖があるということがあげられています。
社会性をもつ生き物
犬は、野生時代に群れを作って生活していたことから、コミュニケーションをとるのが上手くしぐさや感情が人間にもわかりやすいことが多いです。群れで生活していた影響とも考えられる縄張り意識の強さが、マーキングや警戒して吠えるなどの行動をすることもあるようです。
持久力があり走るのが得意
犬種や年齢などによって差はありますが、一般的に狩りをして獲物を追いかけるだけの体力は十分にあると考えられています。健康に過ごすためやストレス解消のためにも、それぞれにあった適度な運動は欠かせません。
優れた嗅覚
人の数百倍もあるといわれている嗅覚。人間にはわからない、わずかなにおいも嗅ぎ分けることができるのです。他の犬とのコミュニケーションや情報を集めることに役立つ手段です。他にも聴覚や視覚、動体視力などが発達しています。
犬が安心安全に過ごすために
犬にとって心地よい室温を保つ
人間と違って毛に覆われていて、私たちよりもとても暑いことは想像できます。毛の長い犬種・短い犬種など種類によって異なりますが、快適な室温を保ってあげてください。大体人間が少し寒いと感じるくらいの20℃前後がよいとされています。
誤飲・誤食などの事故を防ぐ
犬はなんでも口に入れて、遊んでしまうことがあります。誤飲のリスクを避けるため、口に入れてほしくないものは犬の届かないところにしまうことが大切です。
また、感電の恐れから守るためにもコンセントや配線コードなどはカバーをつけておくと安心です。キッチンやお風呂など犬に侵入して欲しくない、ケガの危険があるところには、ペットゲートや柵などで区切っておくことも大切です。
大きな音や強すぎる匂いを避ける
人間よりも優れた五感を持つ犬たちにとっては、私たちの生活音がストレスに感じることもあります。掃除機やドライヤーなど、性格にもよると思いますが嫌がるようであれば、使う時には別の部屋に移動させてあげるなどの工夫が必要です。ドアの開け閉めの音を怖がるような時は、ドアクローザーを付けたり、ドア枠のクッション材の交換などで対策を。あまりに神経質すぎて困ってしまう時は、音に慣れさせるトレーニングをすることもおすすめです。
また嗅覚が発達している犬たちには、柑橘系、タバコ、アルコール、人工的な匂いは苦手とされています。
犬も喜ぶ家づくりのポイント
玄関近くに足を洗えるスペース
犬にとって欠かせない毎日の散歩の後、玄関の近くに汚れた足を洗えるスペースがあるととても便利です。室内に入る前にサッと洗える屋外にシャワーを設置する、玄関から比較的近い距離にお風呂場を配置するなどの工夫がおすすめです。
また玄関はお散歩に必要なアイテムをまとめて置けるよう、ある程度広さがあると良いでしょう。飛び出し防止の柵やフェンスも設置できると安心です。
床や階段は滑りにくい工夫
フローリングは、人間にとっては快適ですが犬の足には負担がかかります。滑りにくく、柔らかいクッション性のある材質が理想的です。床の材質をこれから替えるのが難しい方は、犬用のコーティングをする、爪に引っかからない素材のジョイントマットを使用するなどがおすすめです。ジョイントマットなら、トイレを失敗した時でも、汚れたところだけ洗えるので便利です。階段はなるべく緩やかにし、滑り止めのマットなどを付けると良いでしょう。
犬がリラックスできる専用のスペース
ハウスとなるケージやサークル、クレート、室内用のトイレなど生活に関するアイテムは必須。トイレは外でしかしない、という子には室内用のトイレは必要ないかもしれませんが留守番時にあると安心です。いつでもトイレができる、という状況を作ってあげることが犬のストレスも軽減できます。ハウスは犬が安心して過ごせる場所に設置してあげると良いでしょう。犬にとって狭い場所は、野生時代に穴蔵で生活していたため安心できる場所と言えるようです。
走り回れる場所を確保する
庭や屋上など広々とした空間で、自由に走り回れることで犬の健康維持やストレス発散につながります。室内にも少し走り回れるようなスペースがあるとより良いといえるでしょう。
困りごとを発生させないために
清潔さを保てる工夫
ペットとの生活に欠かせないのが掃除。抜け毛や外から持ち込んだ泥などを簡単に掃除できるアイテムを用意しておき皮膚の病気などから守ってあげましょう。また空気清浄機を使用するなど、こまめな掃除で清潔な環境を保つことで匂い対策にもつながります。
不在の時にも安心できるアイテム
飼い主と犬が離れる時間はどうしてもできてしまうもの。そんな時でも安心できるのが監視カメラ。センサーで反応するタイプなど後付けの物でも、幅広いタイプが売られています。
家具の端は保護して安心
気になるものを噛むことや、伸びてきた爪で引っ掻いてしまうことも。犬が気になってしまいそうな家具には保護をしておくと安心です。
周囲への配慮も忘れずに
犬の足音や鳴き声などが近所に漏れない工夫も忘れてはいけません。飼っている人には気にならないことも、ペットのいない方にとっては不快に感じることも。防音対策だけでなく、ペットのしつけやトイレのトレーニングなどをきちんと行い、マナーを守って過ごしたいですね。
まとめ
犬と人間は生活環境や習性も異なっています。人間のように言葉で伝えることの出来ない犬とコミュニケーションをとりながら、暮らしていくことは難しいことも多いかもしれません。それでも、私たちの生活に家族の一員として癒しや人生の豊かさを与えてくれる大切なペットとの暮らし。犬の習性を知り、出来る限りの家づくりをすることでお互いに心地よく生活していけるのではないでしょうか。自分たちに合った、素敵な家づくりの参考になれば幸いです。
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