寝返りが上手にできるようになった赤ちゃんは、はいはいをする前に「ずりばい」をしはじめる子が多いです。
ずりばいとはどのような動きで、いつから始める子が多いのか気になりますよね。
今回は、ずりばいをする時期や練習方法などについて解説いたします。
ずりばいとは?
ずりばいとは、赤ちゃんの首が安定してすわってきて、寝返りやうつぶせに慣れてきた頃に始まる、移動するための動作です。
赤ちゃんがうつぶせの状態で、手のひらや足の裏で床を押しながら前後に這うようにして進みます。このとき、お腹は床についた状態です。
ほふく前進のようなこの動作をし始めると、赤ちゃんは、前後左右に自由に動けるようになり、自分の意思で自由に動いて移動できるようになります。
ずりばいとはいはいの違いは?
ずりばいとはいはいの違いはどのようなものなのでしょう。
ポイントは、移動するときに、床にお腹がついているかどうかということです。
・ずりばい
床にお腹がついている状態のままで移動するのが特徴です。
また、ずりばいをする主な目的は、周りの探索のためとされています。
・はいはい
床からお腹が離れた状態で、手のひらと膝で床を押して移動するのが特徴です。
また、はいはいをする主な目的は移動であるとされています。
赤ちゃんがずりばいを始める頃というのは、赤ちゃんの身体の運動面の発達により、手が上手に使えるようになってくる頃です。
「触ってみたい」などの意欲も高まり、探索活動が活発な時期であるとされており、ずりばいもそのような探索活動の行動の一つであると考えられています。
ずりばいはいつから?
赤ちゃんがいつからずりばいを始めるのか、目安は何ヵ月くらいなのか、気になりますよね。
個人差がありますが、生後6ヵ月~8ヵ月頃からずりばいを始める赤ちゃんが多いとされています。
中には、寝返りを始める生後3ヵ月、4ヵ月頃から、ずりばいをする赤ちゃんもいるそうです。
ずりばいの動き一つをとっても、ほふく前進のようであったり、前に進まずに後ろに下がっていったり、その場でグルグルと回っていたりと、さまざまなスタイルがみられます。
また、ずりばいをする期間も赤ちゃん一人ひとりで違いがあり、すぐにはいはいをするようになったり、ずりばい自体をしない赤ちゃんもいます。
ずりばいをする時期も個人差が大きいものです。あくまでも目安程度と考えて、赤ちゃん自身の成長を見守りましょう。
ずりばいをし始めそうな前兆ってある?
もしかして、そろそろずりばいするかな?という赤ちゃんのずりばいが始まる時期の前兆は、どのようなものがあるのでしょうか。
・うつぶせで手足をバタバタ動かす
ずりばいを始める前兆として、うつぶせの状態で手足をバタバタ動かすという動きがあります。
赤ちゃんの「移動したい」という気持ちが、このような動きになるとされています。
うつぶせになったときに、床から手足が離れると、身体のバランスが崩れますよね?
その時赤ちゃんは、再び手足を動かしてバランスを取ろうとするそうです。
そして、この動きを繰り返すことによって、ずりばいにつながっていくと考えられています。
・寝返りをする
寝返りなど、赤ちゃんが自分自身で身体を回転させてうつぶせ状態になれることも、ずりばいの前兆といわれています。
初めのころは、手足を持ち上げている状態ですが、徐々に手足の筋肉が成長しお腹を支点に手足を使って身体を回せるようになるのです。
その後、お腹を床につけたママの状態で、手を伸ばし、手の力だけで前に進み、ずりばいができるようになります。
なお、赤ちゃんがうつぶせ状態で過ごしているときは、窒息などの危険性があるので注意が必要です。
布団の上などの柔らかいもの上に寝かせることは避け、目を離さずに様子を見守ってあげましょう。
このように、赤ちゃんは毎日少しずつ筋肉をつけていき、成長しています。
赤ちゃんに、ずりばいの前兆がみられたら、楽しみにしつつ応援してあげましょう。
ずりばいは、全身を使った動きで運動機能が鍛えられます。
ずりばいをするようになったら、次はお座りができるようになるといわれています。
ずりばいをしないけど心配しないでいい?
先ほどの、ずりばいを始める時期も個人差があるというお話しをしましたが、我が子がずりばいをしないと心配になりますよね。
ずりばいをする時期は、個人差が大きく、始まる時期が早くても遅くても、発達の心配はありません。
・ずりばいをしない赤ちゃんもいる
ずりばいは、すべての赤ちゃんがするものではなく、中にはずりばいをしない赤ちゃんもいます。
そもそもずりばいは、はいはいの前に少しずつ筋力をつけている途中の状態です。
赤ちゃんは、腕の筋力や腹筋や背筋が発達して、足の指で踏ん張ることができれば、ずりばいという動きを経由しなくてもはいはいができるようになるのです。
そのため、ずりばいをしないではいはいをするようになる赤ちゃんもいるのです。
また、ずりばいやはいはいをせずに、座ったまま移動するシャフリングベビーという赤ちゃんや、はいはいをしないでつかまり立ちへと進む赤ちゃんもいます。
成長は一人ひとり違っても大丈夫なのです。赤ちゃんの成長は本当に個人差が大きいものです。
なので、ずりばいをしなかったとしても、あまり心配しすぎずに、赤ちゃんの成長を見守ってあげましょう。
・支援センターやキッズルームに出かけてみましょう
赤ちゃんの成長は個人差が大きいとわかっていても、ずりばいをしないのはやっぱり心配という方もいますよね。
そんな時は、赤ちゃんと一緒に支援センターやキッズルームに出掛けてみましょう。
他の赤ちゃんやママと過ごしてみると、赤ちゃんの成長の違いや一人ひとりの個性を感じることができるでしょう。
同じ時期に子育てしているママ、先輩ママからアドバイスや安心できるきっかけをもらえることもあるでしょう。
保育士さんや保健師さんがいる場合もあるので、相談してみるのもおすすめですよ。
ずりばいの練習方法
ずりばいの練習方法をご紹介します。赤ちゃんと遊びながら取り入れていける方法ですので、是非やってみてくださいね。
・ずりばいを赤ちゃんと同じ目線でやってみせる
赤ちゃんは、周りの人間をとても良く見ていて、真似をすることが大好きです。
なので、赤ちゃんと同じ目線で大人がずりばいの見本をみせてあげましょう。
楽しそうに遊びながら繰り返しているうちに、赤ちゃんがずりばいを真似しようとする可能性があります。
・おもちゃを見せて興味をひく
赤ちゃんから少し離れたところに、お気に入りのおもちゃなどをおいて、興味をひいてみましょう。
おもちゃを取ろうとして手を出したりしているうちに、動くコツをつかんでずりばいができる可能性があります。
・赤ちゃんの足の裏を押す
赤ちゃんがうつぶせの状態になっているときに、足の裏を軽く押すように手で支えてあげましょう。
前に進む感覚を掴む練習にもなりますし、後ろに下がってしますずりばいをしている赤ちゃんの場合にも、前に進む練習にもなります。
ずりばいを始めたら注意すべきこと
赤ちゃんがずりばいを始めると、行動範囲は一気に広がります。
ケガや事故を防ぎ、安全に過ごせる環境を整えましょう。そして、赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。
ハイハイやつかまり立ちなど、どんどん出来るようになることも考慮して、早めに環境を整えるようにすると良いですよ。
赤ちゃんが元気いっぱいに動き回れる、広くて安全なスペースや環境を整えましょう。
・床をきれいにする
赤ちゃんの進路を防ぐようなものは可能な限り置かないようにし、床をきれいに整えましょう。
床にものが置いてあると、赤ちゃんが乗り上げてお腹を圧迫してしまう可能性があります。
赤ちゃんが口に入れてしまうような、誤飲の危険性のあるものがないかをしっかりと確認することも大切です。
また、赤ちゃんがホコリやゴミを吸い込むことのないように、こまめに床を掃除するようにしましょう。
・家具や家電の安全性を確保する
動き出した赤ちゃんが、家具や家電にぶつかってケガをしないように、安全を確保しましょう。
角をクッション材などでガードしたり、コンセントに触れることのないように、コンセントカバーを設置することも有効です。
コンセントカバーやクッション材などは、100円ショップなどでも簡単に手に入るのでおすすめです。
また、家具などが倒れてこないように、転倒防止の器具を設置することも良いでしょう。
・危険な場所には行けないようにする
階段やキッチンなど、危険な場所に入れないように、ベビーゲートやベビーフェンスを設置しましょう。
また、お風呂場や洗濯機なども、赤ちゃんが誤って入ることのないように、鍵を閉めたり、チャイルドロックをかけたりしましょう。
まとめ
赤ちゃんがずりばいをはじめるのは、多くが生後4ヵ月~8ヵ月で、早い子では生後3、4ヵ月からする子もいます。
ですが、やはりこの時期の成長は個人差がとても大きいですし、ずりばいをするのが早くても遅くても問題はありません。
ずりばいをしないで成長していく子もいますし、赤ちゃんは毎日一生懸命に成長しています。
頑張る姿を応援しつつ、成長を見守ってあげましょう。
どうしても心配な場合や気になることがある場合は、小児科などの専門機関に相談してみてくださいね。
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