植物性タンパク質で栄養価が高く、他の食材とも相性の良いことから、離乳食の食材として人気の高い「豆腐」。
豆腐は柔らかく赤ちゃんにとって食べやすい上、調理が簡単なため、忙しいママやパパにおすすめの食材です。
けれど豆腐を始めるにあたって、どのくらいの量をどのくらいの固さで、どんなレシピにすればいいのかわからないという方も多いと思います。
そこで、本記事では初期、中期、後期、完了期にわけて豆腐の固さや量、そしてレシピについて解説していきます。
離乳食で豆腐を使えるのはいつから?
豆腐は離乳食の初期(生後5〜6ヶ月頃)から与えることができます。
栄養価が高く消化吸収が良いため、初めてのタンパク質としておすすめです。
ただし、豆腐の原料となる大豆は「アレルギーを起こす可能性のある特定原材料に準ずる20品目」に含まれています。
アレルギーの症状が出る場合がありますので、初めて与えるときは以下の項目に注意してください。
1.赤ちゃんの体調、機嫌がいい
体調の変化に気づけるように、赤ちゃんの体調や機嫌のいいときにしましょう。
また、体調に変化がでた場合にすぐに病院へ行けるように、平日の昼間の時間帯を選ぶといいでしょう。
2.まずは、1さじから
初めて与える食材は他の食材と混ぜずに、1さじから与えましょう。
離乳食で使う豆腐の選び方は?
豆腐を初めて与えるときは、絹ごし豆腐からチャレンジしましょう。
絹ごし豆腐は、木綿豆腐に比べて水分が多く、舌触りがなめらかで食べやすいのでおすすめです。
お味噌汁や豆腐ハンバーグ、和え物など、離乳食の中で豆腐は大活躍します。
頻繁に使用する食材だからこそ、大切な赤ちゃんのために、より安心安全な豆腐を選ぶことができたら嬉しいですよね。
ここで「豆腐を選ぶときのポイント」を紹介しますので、購入時の参考にしてみてください。
・国産大豆を100%使用した豆腐か
海外産の大豆は、遺伝子組み換え大豆であったり輸入する際に防腐剤などを使用している可能性があります。「国産大豆100%」と記載されているものを選びましょう。
・凝固剤は天然にがりを使用しているか
豆腐を作る際に必要な凝固剤。
天然のものと人工的なものがあるので、にがり(塩化マグネシウム)を使用している豆腐を選びましょう。
・添加物が気になる人は消泡剤不使用を選ぼう
消泡剤は、豆腐の食感を良くするために使用されています。
なくてもいい添加物になりますので、気になる人は消泡剤不使用の豆腐がおすすめです。
離乳初期(5ヶ月・6ヶ月)の量と固さレシピは?
離乳食初期における、豆腐の目安量は1食あたり25g程度 。
加熱して裏ごしした豆腐をそのまま与えたり、おかゆや野菜のペーストと合わせるだけでOKです。
慣れるまでは、1さじから徐々に増やしていきましょう。
加熱した豆腐をすりつぶしたら、湯冷ましなどを加えて、ヨーグルトくらいのトロトロした形状を目安にしてください。
裏ごしをするとよりなめらかに仕上がります。
<豆腐の加熱の仕方>
豆腐を加熱する場合は、沸騰したお湯に2〜3分湯がく、または電子レンジで加熱するのもおすすめです。
電子レンジで加熱する場合は、耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけたら20〜30秒程度を目安に加熱しましょう。
豆腐は加熱しすぎると硬くなるので気をつけてくださいね。
離乳食初期のレシピ:人参と豆腐のトロトロ
<材料>
絹ごし豆腐 10g
人参 5g
<作り方>
1:豆腐は加熱して、裏ごしする
2:人参を柔らかくなるまで煮て、裏ごしする
3:裏ごしした豆腐と人参を合わせて完成
離乳中期(7ヶ月・8ヶ月)の量と固さレシピは?
離乳食中期における、豆腐の目安量は1食あたり30〜40g程度 。
豆腐を加熱後、粒が残る程度に荒くつぶしたり、2〜3mm程度のみじん切りにしましょう。
離乳食中期のレシピ:ほうれん草と豆腐の白和え
<材料>
絹ごし豆腐 30g
ほうれん草(葉先) 1/2束
和だし 大さじ1
<作り方>
1:豆腐を2〜3分茹でたらザルに上げ、キッチンペーパーで包んで重しを乗せたら10分ほど置いて水切りをする
2:ほうれん草を茹でて、細かくみじん切りにする
3:水切りした豆腐を器に入れて、スプーンの背でつぶしながら、ほうれん草と合わせる
4:和だしで味を整えたら完成
離乳食中期にほうれん草などの葉物を使用する場合、茎などの繊維質な部分は避けて、葉先など柔らかい部分を使うようにしましょう。
離乳後期(9ヶ月〜11ヶ月)の量と固さレシピは?
離乳食後期における、豆腐の目安量は1食あたり45g程度 。
歯茎でつぶせるくらいの固さで、5〜7mm程度に切って与えましょう。
手づかみ食べの練習ができる豆腐ハンバーグもおすすめです。
豆腐ハンバーグのレシピはこちら
離乳食後期のレシピ:トマトあんかけ
<材料>
木綿豆腐 40g
トマト 中1/4個
鶏ひき肉 10g
水溶き片栗粉 大さじ1/2
和だし 80cc
<作り方>
1:トマトは皮とタネを取りのぞき、ざく切りにする
2:鍋に和だし、鶏ひき肉、トマトを入れて加熱する
3:豆腐をくずしながら鍋に加え、さらに煮込む
4:水溶き片栗粉を入れて、とろみをつけたら完成
酸味があり苦手な子が多いトマトですが、加熱することで酸味がとんで食べやすいレシピです。
ごはんなどにかけて食べると美味しいですよ。
離乳完了期(12ヶ月〜18ヶ月)の量と固さレシピは?
離乳食完了期における、豆腐の目安量は1食あたり50〜55g程度 。
少し力を入れたらつぶせる程度の固さで、1cm程度に切ったり、お味噌汁の具材にしたり手づかみ食べ用に他の食材と合わせて成形するのもおすすめです。
この時期になると、大人からの取り分けもしやすくなります。
離乳食完了期のレシピ:青背魚*のつみれ
<材料>
木綿豆腐 20g
青背魚* 20g
片栗粉(成形用) 大さじ1/2
和だし 200cc
水溶き片栗粉 大さじ2
<作り方>
1:青背魚*をみじん切りにする
2:鍋で和だしを温めておく
3:ボウルで青背魚*、木綿豆腐、片栗粉を入れてよく混ぜたら、スプーンを使って食べやすい大きさに成形する
4:2の鍋に3のつみれのタネを加えて加熱する
5:つみれに火が通ったら先に器に盛り付け、残った和だしを水溶き片栗粉でとろみをつける
6:和だしにとろみがついたら、器に盛ってあるつみれにかけて完成
和だしにブロッコリーや人参、きのこなど細かく切った野菜を加えておくと、一緒に野菜も食べることができるのでおすすめです。
青背魚*:アジやサバ、イワシなど背中が青く見える魚のこと
離乳食用の豆腐は冷凍できる?
豆腐は、凍らせると食感がボソボソに変わってしまうため、冷凍保存に向いていないと考えられます。
ですが、全く方法がないわけでもありません。
多少食感は損ないますが、離乳食用に豆腐を冷凍する方法をお教えします。
離乳食の豆腐を冷凍する方法
- 豆腐を湯通しする
- ペースト状にして小分けにする
離乳食を小分けにする際に、製氷皿をイメージする人が多いと思いますが、冷凍用保存袋もおすすめ!
冷凍用保存袋の中でペースト状につぶすことができるので、洗い物を減らせるメリットもあります。
忙しいママやパパにとって嬉しいポイントですよね。
ペーストした豆腐は、平らに伸ばして、袋の上から箸などを使って1回分の使用量を目安にすじ目をつけておきましょう。
いざ調理したいときにすじ目にそってパキッと折ることができるので、必要量だけ解凍することができ、とても便利です。
冷凍した豆腐はどのくらい保存できる?
冷凍した食材は冷蔵保存より長持ちしますが、赤ちゃんの内臓は未発達で、舌もとても敏感です。
安全に美味しく離乳食を食べられるように、保存期間は1週間を目安に使いきりましょう。
豆腐を加熱しないでそのままあげてしまったけど大丈夫?
離乳期の赤ちゃんは内臓が未熟。加熱しないで与えるのは、食材に限らず1歳を過ぎてからが安心です。
加熱しないで与えてしまった場合、 赤ちゃんの体調の変化に目を光らせましょう。
嘔吐や下痢はもちろん、肌に赤みは出ていないか、痒そうにしていないかも確認してください。
特に体調に変化がなく、機嫌良くしていれば問題はありません。
体調に変化が見られた場合は、すぐにかかりつけの小児科で診てもらいましょう。
まとめ
豆腐は栄養価が高く、離乳食初期から使える万能食材!
けれどその反面、 赤ちゃんがアレルギーを起こしやすい食材の一つでもあるので、始めるときは慎重に与えることを忘れないでください。
他の食材との相性も良い豆腐は、離乳食で活躍すること間違いないですよ。
ぜひ離乳食に豆腐を取り入れてみてくださいね。