離乳食を進めていく中で、赤ちゃんがおかゆに慣れてくると「うどんもあげたいな」と、主食のレパートリーを増やしたいと考えるママも多いはず。
うどんは離乳食の中でも人気メニューの一つ。赤ちゃんが喜ぶのはもちろん、ママにとってもアレンジしやすい食材なので、献立に迷ったときや忙しいときなど、様々なシーンで重宝する食材です。
そこで、本記事では初期、中期、後期、完了期にわけてうどんの量や大きさ、そしてレシピについて解説していきます。
離乳食でうどんをあげられるのはいつから?
うどんは、離乳食を始めてから約1ヶ月が経ち、おかゆや野菜、白身魚などに慣れてきた頃に食べることができます。
ですが、離乳食初期の赤ちゃんは、口の発達が未熟なため、固形物を食べるのが苦手。
離乳食初期の調理方法に合わせてすりつぶす必要がありますが、うどんをつぶすとベタベタしてしまって逆に食べにくくなってしまうことも!お出汁を使って食べやすい形状にする必要があります。
そんな手間から、細かくみじん切りにしたものを食べられるようになる離乳食中期を目安に、うどんにチャレンジする人が多いように感じます。
保育士や調理師などの専門家に向けた離乳食講座を開催している筆者も、自身の子育ての際には離乳食中期以降にうどんを始めた記憶があります。
赤ちゃんの成長に合わせて食べやすい形状に調理ができるか、を一つの目安にすると良いですね。
離乳食でうどんを初めてあげるときは小麦アレルギーに注意
うどんの主原料は小麦です。小麦は、アレルギー表示義務がある「特定原材料」の8品目に含まれています。
アレルギーの症状が出る場合がありますので、初めて与えるときは以下の項目に注意してください。
赤ちゃんの体調、機嫌がいい
体調の変化に気づけるように、赤ちゃんの体調や機嫌のいいときにしましょう。
また、体調に変化がでた場合にすぐに病院へ行けるように、平日の昼間の時間帯を選ぶといいでしょう。
まずは、1さじから
初めて与える食材は他の食材と混ぜずに、1さじから与えましょう。
離乳食に向いているうどんは?乾麺や冷凍うどんを使ってもOK?
「うどん」と言ってもいくつか種類があるので、どれを買えばいいのか悩んでしまいますよね。
最近では離乳食用のうどんも見かけますが、必ずしも離乳食用にしなければいけないわけではありません。
それぞれの特徴を知り、どれが離乳食に向いているのか、みていきましょう。
メリット | デメリット | |
離乳食用 乾麺 |
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離乳食用 冷凍麺 |
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大人用 乾麺 |
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大人用 ゆで麺 |
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大人用 冷凍麺 |
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うどんを調理するときのポイントは「塩抜き」
うどんには、塩分が含まれています。特に乾麺は、製造過程で必要なことから塩分が多め。
離乳食用に調理するときは、赤ちゃんが塩分を摂りすぎてしまわないように、必ず塩抜きをしてあげましょう。
また、最近では「塩分0」や「塩分不使用」と表記のあるうどんも多く見かけるので、離乳食用に購入するのであれば、塩分を控えている商品を意識して選ぶこともおすすめします。
塩抜きをするための下茹で方法
- 乾麺の場合は10〜15分程度、ゆで麺の場合は5分程度、たっぷりのお湯でしっかり下茹でをする
- ゆでた後はしっかり水洗いをして、余分な塩分を取りのぞいたら、塩抜き完了
離乳食初期(生後5〜6ヶ月)のうどんの量と簡単レシピ
離乳食初期における、うどんの目安量は1食あたり5~20g 。
柔らかくゆでた麺をすりつぶし、お出汁でのばしてトロトロにしてあげましょう。
離乳食初期の簡単レシピ
材料
うどん(ゆで麺) | 10g |
お出汁 | 1/2カップ |
作り方
- 柔らかくゆでたうどんをすりつぶす
- お鍋にお出汁と1を入れて、トロトロになるまで煮込んだら完成
量が少ないため、小鍋を使っても煮詰まってしまう場合も。
離乳食初期はトロトロのポタージュ状が目安。水分が飛ばないように注意をしたり、万が一のためにお出汁を余分に用意しておくと安心です。
離乳食中期(生後7~8ヶ月)のうどんの量と簡単レシピ
離乳食中期における、うどんの目安量は1食あたり25~55g。
みじん切り~1cm程度の長さが目安です。
離乳食中期の簡単レシピ
材料
うどん(ゆで麺) | 40g |
人参 | 5g |
玉ねぎ | 10g |
キャベツ | 10g |
お出汁 | 1/2カップ |
水溶き片栗粉 | 適量 |
作り方
- 柔らかくゆでたうどんを、みじん切りにする
- 人参、玉ねぎ、キャベツもやわらかくゆでて、みじん切りにする
- お出汁を入れた鍋に1と2を入れて煮込む
- 水溶き片栗粉で食べやすいようにとろみをつけたら完成
離乳食初期の頃とは違い、みじん切りにすることで食感が変わります。
とろみをつけて、食べやすくしてあげることがポイントです。
離乳食後期(生後9~11ヶ月)のうどんの量と簡単レシピ
離乳食後期における、うどんの目安量は1食あたり60g~80g。
1cm~2cm程度の長さが目安です。
離乳食後期の簡単レシピ
材料
うどん(ゆで麺) | 60g |
ツナ | 15g |
人参 | 10g |
小松菜 | 5g |
お出汁 | 150cc |
作り方
- 柔らかくゆでたうどんを、1cm〜2cmを目安にカットする
- 人参や小松菜も下茹でをして、火が通ったことが確認できたら月齢に合わせた大きさにカットする
- お出汁を入れた鍋に1と2、そしてツナを入れて煮込んだら完成
ツナは塩分不使用のノンオイル缶がおすすめです。
店頭で見かけなければ、使用前に熱湯をかけて余計な塩分や油分を取りのぞいてから調理しましょう。
離乳食完了期(生後12~18ヶ月)のうどんの量と簡単レシピ
離乳食完了期における、うどんの目安量は1食あたり60g~80g。
2cm~5cm程度の長さが目安です。
離乳食完了期の簡単レシピ
材料
冷凍うどん | 80g |
大根 | 10g |
人参 | 10g |
小松菜 | 5g |
全卵(溶き卵) | 1/2個 |
だし汁 | 150cc |
しょうゆ | 小さじ2/3 |
水溶き片栗粉 | 適量 |
作り方
- 柔らかくゆでたうどんを、2cm~5cmを目安にカットする
- 大根と人参は薄めのいちょう切りに、小松菜は細かくカットする
- 鍋にお出汁と②を入れてやわらかくなるまで煮る
- ③に①を加えてさらに煮こんだら風味づけ程度にしょうゆを加え、水溶き片栗粉でとろみをつける
- 溶き卵をまわし入れ、ひと煮立ちさせたら完成
今までは単純に細かくしていた野菜を、いちょう切りなどカットする方法を変えるだけで、赤ちゃんが離乳食を楽しめる工夫ができます。
また離乳食完了期頃から、風味づけ程度に調味料を使うことも可能です。
色々な食材の味を経験し、食べることが好きになってもらえると嬉しいですね!
まとめ
今回はうどんについて、離乳食としての与え方や進め方をお伝えしました。
注意いただきたいのは、うどんの原材料である小麦はアレルギーを引き起こしやすい食材の一つだという点。
慎重に食べ進めることを忘れないでくださいね。
うどんは、合わせる食材で献立のレパートリーがグンと増える食材です。
ぜひ様々な食材と組み合わせて、赤ちゃんのお気に入りメニューを探してみましょう!