杉の板塀、路地、枯山水、武家屋敷など、日本の伝統的な美を随所に取り入れているT様邸。一歩中に入れば、見事なまでの中庭が訪れる人を魅了します。
開放感あふれる家をつくりたかったというT様ご夫婦。武家屋敷のように中庭を建物がコの字型に取り囲むようにして、様々な部屋から中庭の眺めが楽しめるようにしました。開放感をさらに高めるために、ご主人はある工夫をしたそう。
「窓をできるだけ背を高くして、中庭の眺めをさえぎらないようにしたのですが、室内から見ると窓の上端と天井の間に小さな壁が残ってしまったんです。そこで、あえて天井を窓の高さまで下げて、開放感を損なわないようにしました」
背の高い窓からは日差しがさんさんと照りこんで、日なたぼっこをすると気持ちいいというのは奥様。
「友だちや親戚が遊びに来ると和室に泊まってもらうのですが、朝、起きたときに感じる光がとても気持ちがよいと言ってくれるんですよ」
家族が集うLDKを広くとるために、主寝室は比較的小さくなりましたが、天井の隅に丸みをつけて、包み込まれるような居心地よい空間にしています。
道路側から玄関を隠したいという奥様のご希望から、路地をイメージしたアプローチをつくりました。「和」のモチーフを巧みに取り入れることで、落ち着いた印象を与えています。
[ウッドデッキ]
深い軒と濡れ縁がある家にしたかったというご主人。ウッドデッキもあり、いつでも気軽に、風を感じたり、日差しを楽しむことができます。
[玄関]
ガラスを通して中庭側を望むことができる玄関。路地をイメージしたアプローチとの対比から、訪れる人に鮮烈な印象を与えるドラマチックな演出です。正面の櫛引き仕上げの壁には、照明で光のラインを描いています。
[中庭]
中庭は枯山水をイメージ。紅葉や桜の木が季節の変化を感じさせてくれます。杉の板塀があるので人目を気にせずにくつろげるのも魅力です
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